めまい/ふわふわ感

めまいの原因は様々ですが、

1.耳に原因があるもの
2.脳に原因があるもの
3.その他の原因、生活習慣や血流不全によるもの

などがあります。

耳には音を聞くだけではなく「体のバランスを保つ」という働きがあり、耳に何か異常があると、難聴、耳鳴り、ふらつき、めまいなどの症状が現れます。
耳に原因があるめまいのうち、耳の中の内耳にある「耳石」が剥がれ体のバランスを保つ「三半規管」に耳石が入り込んでしまって起こるもので、じっとしていると治まりますが、頭を動かし耳石が動くと再びめまいが起こります。

もう一つは「メニエール病」です。
これは内耳の内膜を満たしているリンパ液が過剰になり神経を圧迫しめまい、耳鳴り、難聴など様々な症状を引き起こします。
グルグル回るめまい、吐き気、冷や汗、などが起こります。

治療としては薬物投与が主体ですが、三半規管はストレスに弱く悩み事、疲労、寝不足だったりすると過敏に反応します。
メニエール病でも精神的、肉体的疲労、ストレス、寝不足などの状態の人におこりやすいと言われています。

脳からくるめまいは、脳梗塞や脳出血の初期症状として起こっている場合がありますので、軽視せず適切な検査をしなければなりません。
耳も、脳も異常がないのにめまいが起きる方は、3つ目の生活習慣他、血流障害の原因でしょう。

血流障害、貧血によるめまい

今回は生活習慣他の原因のなかで、血流障害「貧血」によるものをあげてみたいと思います。

貧血のほとんどはヘモグロビンの材料である「鉄」が不足することによる鉄欠乏性貧血です。

鉄不足だからと言って鉄分だけを補うのではなく血を作るためには「タンパク質」も重要です。赤血球中にあるヘモグロビンという成分はヘム鉄とタンパク質(グロビン)がくっついたものです。ヘモグロビンが不足すると全身に酸素運ぶことができません。

ヘモグロビンはまた「立ちくらみ」も貧血と混同されがちですが、急に立ち上がった時に目の前が真っ暗になるのは「脳貧血」です。
脳の血流量を保つため調節機能が間に合わず血圧が低下し脳が一瞬酸欠状態になって起こります。
貧血はヘモグロビンの量が少ないために酸素量が慢性的に不足するものです。脳への血液循環は正常です。

血液検査で貧血とは出ていないのに、めまいやふらつき、いつも頭が痛いなどの症状がある方は「隠れ貧血」かもしれません。

東洋医学的に解釈しますと質の良い血が少ないことを「血虚(けっきょ)」、流れが滞っている状態を「瘀血(おけつ)」といいます。
質の良い「血」を滞りなく脳まで流してあげると、今出ている症状がいくつか改善されるかもしれません。

めまいやふらつきは、器質的な障害がないとしても、ストレスや寝不足、栄養不足など様々な要因が重なり持続し、今の症状が現れていると思います。
「血虚」「瘀血」改善は東洋医学の得意とする分野です。ご相談下さいませ。