リウマチ

指が痛くて家事がつらい、膝が痛いくらいで仕事は休めない。リウマチに悩ませる方々の嘆きはいかほどのものかと思います。
リウマチは免疫に関する疾患です。免疫は本来外部から体内に侵入した異物(菌やウイルス)から体を守る働きをします。

しかし、何らかの原因で間違った命令書が出され、自分自身の細胞や組織を異物と見なして攻撃してしまいます。これが自己免疫疾患といわれる膠原病の一種、リウマチです。

この間違った命令書の正体はサイトカインという物質です。
関節の炎症や痛みを引き起こす免疫グロブリンという物質を作られるのもサイトカインのせいです。
サイトカインには色々な種類がありリウマチには炎症性サイトカインである「IL-1」や「IL-6」「TNF-α」が炎症部分で増加することがわかっています。

リウマチ治療の基本は病気の進行をおさえること、そして痛みを取り除くことです。
薬物療法、手術療法、リハビリ療法がありますが、基本的には薬物療法が行われます。
免疫異常に働きかける「抗リウマチ薬」、痛みや炎症を抑える「非ステロイド性抗炎症薬」、免疫の働きを抑制する「ステロイド剤」です。

リウマチの患者さんはリウマチがもたらす痛みもさることながら薬による副反応に苦しめられます。
リウマチは全身の炎症疾患でもあるため、ひどくなると関節以外にも症状が出てきます。これは関節外症状というもので倦怠感や微熱、貧血、肺炎などがあります。

治療の効果がなかなか得られないまま長年に渡って患っていると、リウマチ以外の病気との合併症を引き起こすこともあります。
骨粗鬆症や感染症(肺炎や気管支炎)、シェーングレーン症候群(目や口の乾燥)、二次性アミロイド症(尿たんぱく、持続性下痢)などです。

リウマチの根本的な治し方は免疫を正常化すること、炎症を沈めていくことですが、病院の治療薬は副作用が強いのでその副作用を軽くさせることも大切です。
漢方薬との併用で改善することもあります。症状の出かたや体質によって選ぶ漢方も変わってきます。まずはご相談下さいませ。