むくみ

むくみは毛細血管から細胞の間に流れ出る水分が多くなったり、毛細血管へ吸収される水分が減ることによって起こります。
多くは血液の循環が悪くなった時に起こります。

特に足は心臓より下にあるので重力の影響で血液が心臓に戻りにくく、ふくらはぎの筋ポンプと静脈の逆流防止弁の働きで血液を心臓に戻しています。

ですが、体をあまり動かさないでいるとふくらはぎの筋ポンプが働かず、足の血流が悪くなります。
食べ物では、塩分の摂りすぎはそれを薄めようと体が水分をため込んでしまいますので、むくみの原因にもなります。

西洋医学では、腎臓病、心臓病、ホルモンの異常、薬の副作用などの診断がありますが、器質的な原因がない突発性浮腫や体調不良によるむくみ(浮腫)を東洋医学的に考えてみたいと思います。

東洋医学で捉える「むくみ」

東洋医学では「むくみ」は「水毒(すいどく)」という体内の水分の滞りとして解釈しますが、その原因が「気・血・水」の異常や「水」をコントロールしている「腎・肺・脾」の機能異常と解釈していきます。(そのうち腎を主とする)

高齢者の場合は「腎虚(じんきょ/加齢に伴う体の機能低下、特に腎生殖機能系、下半身の機能低下など)」を伴うので補腎薬と合わせることもあります。

治療法

治療は発汗、利尿、攻逐、健脾、温腎、降濁、化瘀の方法があり、むくみといっても西洋医学のように水を出すだけの治療方法だけではなく、体質の違いで漢方薬も変わってきます

こんな症状を伴いますか

• のどが渇いて尿量が少ない。汗をかきやすく、雨の前は症状が悪化する
• 膝より下の冷え、腰痛など、下半身の不調があり、切診でへそより下の腹部の力が弱い
• 虚弱で疲れやすく、冷え性でめまいがある
• 顔色が悪く、冷え性で月経不順や月経痛がある

など
ご自分にあった漢方選びをご相談下さいませ。

その他生活習慣も見直しましょう

• 足のマッサージをする
• ゆっくり入浴し、体を温める
• 長時間同じ姿勢をとらず、ストレッチなどで体を動かす
• 定期的に運動する
• 足を高くして休む
• 水分、アルコール、塩分の取りすぎに注意する